派遣会社の選び方は何を基準にすればよいですか

派遣会社の選び方は、会社名の知名度ではなく「自分の希望条件との一致度」を基準にすることが重要です。時給だけで決めるのではなく、勤務地・職種・サポート体制を含めて総合的に判断する必要があります。
例えば、地方で働きたいと考えていながら、首都圏での仕事が豊富な派遣会社を選ぶと、求める案件は少ないでしょう。時給だけに注目して登録先を選んだところ、勤務時間や残業時間など総合して考えた場合、時給の低い別案件の方が年収の高いケースもあります。
特に時給は、地域によって差があり、高い時給だけを求めると首都圏での仕事ばかり見つかるでしょう。また、高い専門性の必要な仕事は高時給ですが、誰でもすぐに挑戦できるわけではありません。
登録する人材派遣会を社選ぶ際は、あなたの希望条件をピックアップし優先順位を先に決めると失敗は少ないです。会社ごとに強みは異なるため、希望条件と一致度の高いところを選ぶと、満足度の高い仕事探しができます。
派遣会社を選ぶときに確認すべきポイントは?
派遣会社を選ぶ際は、案件数・勤務地・待遇・担当者対応を総合的に確認することが大切です。なぜなら派遣会社ごとに強みが異なり、あなたの希望する条件がひとつ合ったとしても、その他は当てはまらない可能性があるからです。
ここでは、派遣会社を選ぶ際のチェック項目について、具体的に説明します。
希望勤務地の案件数
あなたが働きたいと考える勤務地の、案件数が多いかをチェックしましょう。全国に拠点のある派遣会社であっても、すべての事業所へバランスよく求人がそろっているとは限らないためです。
登録する前に公式サイトで求人検索をしてみると、わかりやすいです。検索機能がない場合は、事業所のあるエリアや口コミを調べてみましょう。
希望職種の取り扱い状況
「前職の経験を生かして、同じ職種で働きたい」「挑戦してみたい職種がある」という場合、希望職種の求人が豊富にあることは重要です。希望する職種の案件が派遣会社にどのくらいあるか、事前に検索してから登録すると安心です。
もし登録前では案件数がわかりづらい場合は、複数の派遣会社へ登録し、実際に紹介を受けて決める方法もあります。
時給水準と交通費の有無
時給水準は、勤務地・業種や職種・時間帯などによってさまざまで、求人が出るタイミングによっても異なります。例えば勤務地ごとの時給は、首都圏が最も高く、次いで三大都市圏、関西、東海の順です。
業界・職種では、専門的なスキルが必要な、IT・エンジニア系と医療・介護・福祉、クリエイティブ系の仕事で時給が高めです。また、人材不足が深刻な物流業界の仕事も高時給の案件が増えています。
交通費ですが、ここでは通勤にかかる「通勤交通費(通勤手当)」について解説します。派遣スタッフとして働く場合、改正労働者派遣法の施行にともない、2020年4月より支給がスタートしました。
正社員との不合理な待遇差をなくすための規定で、以前は派遣スタッフへの通勤交通費支給は任意でしたが、待遇のひとつとして必要になっています。ただし、通勤交通費を受け取ると標準報酬月額が増えるため、社会保険料も増す可能性があります。
扶養内で働きたい場合、通勤交通費を支給されると年収額が基準を超えるかもしれません。あらかじめ、扶養内に収まるかの確認が必要です。
通勤交通費を実費支給される場合、15万円までは非課税なので、所得税の増える心配はないでしょう。しかし交通費を時給に含む場合、所得税がアップすることがあるため、支給方法を事前に確認しましょう。
担当者との相性
担当者との相性は、実際に登録しコミュニケーションを取る中でわかってきます。派遣会社へ登録する前に担当者と話す機会があれば、相性をチェックする機会を持てますが、難しいことです。
そのため、登録前に担当者の相性をはかることは難しいでしょう。登録を検討中の派遣会社があれば、ネットやSNSの口コミで評判をチェックする方法もあります。
しかし、個人のとらえ方による部分も多く、複数の情報を比較し、あくまでも参考程度にとどめましょう。派遣登録の予約や、実際に登録する際、担当者と初めてコミュニケーションを取るケースが多くなっています。
希望条件の相談をしたり求人の紹介を受けたりする中で、担当者との相性をチェックしましょう。
福利厚生や社会保険の整備状況
派遣スタッフとして働く場合、福利厚生の提供は登録した派遣会社から受けます。社会保険への加入も、同様に登録先の派遣会社で行い、支給される給与から控除されます。
そのため、登録を検討中の派遣会社の、福利厚生と社会保険の整備はどのようかを確認し、納得の上で登録すると安心です。チェックポイントは、例えば社会保険の加入時期・定期健康診断・有給休暇付与のタイミングと日数などです。
他にも、住宅手当や宿泊・レジャー施設の優待制度などがあり、企業独自のユニークな福利厚生を用意しているところもあります。
派遣会社の担当者対応はなぜ重要ですか?

派遣会社では、担当者の対応が就業満足度に大きく影響します。なぜなら、あなたへの案件紹介は担当者が行い、応募先との条件交渉や就業後のフォローなども行うためです。
それぞれの過程について、詳しく解説します。
案件紹介
派遣会社へ登録すると担当者がつき、希望条件に沿った案件紹介を受けます。しかし、登録先の担当者すべてが同じ経験とスキルを持つわけではなく、人それぞれ性格も異なるため、相性が合わないと感じる場合もあるでしょう。
感情的な部分であれば、「仕事を見つけるため」と割り切ってコミュニケーションを取り続けると、乗り越えられる場合もあります。中には、求人紹介があまりない・返信がない・対応が遅いなど、客観的に見てもあなたに不都合の生じるケースがあります。
仕事探しに支障をきたすと、収入にも影響を及ぼすため、担当者の質は重要です。
条件交渉
「時給を上げて欲しい」などの条件交渉は、担当者へ相談し、派遣先と交渉してもらいます。あなたが勤務先と直接交渉することはできないため、担当者へ任せる形になります。
時給交渉の場合、契約更新の1〜2か月前が目安で、その頃に担当者へ相談することがポイントです。担当者とのそれまでの関係性が、時給交渉に影響する可能性があるため、ふだんから問題なく働いて必要に応じて、担当者へ連絡をしましょう。
派遣先もあなたの働きぶりに満足していれば、担当者との時給アップ交渉はうまくいく可能性が高いです。
就業後フォロー
派遣スタッフとして働き始めたあと、派遣会社の担当者が職場を直接訪問し、問題なく働けているかの確認があります。契約内容と相違なく働けていれば、そのままスムーズに仕事を続けられるでしょう。
気になる点があれば担当者へ伝え、必要に応じて職場へ連絡し交渉してもらいます。更新時の時給上げ交渉なども、担当者が担う役割です。
あなたについて詳しく知り、丁寧に対応してくれる担当者であれば、スムーズに進む可能性が高いです。
契約終了後のサポート
契約期間が満了し、次の仕事を探したい場合も、担当者のフォローを受けられます。長く同じ担当者にサポートしてもらっていると、あなたがどのような仕事をしたいか把握しているはずです。
あなたの経歴やスキルを参考に、新たな可能性を提示してくれる場合もあります。イチから仕事探しをする際、担当者は強力な味方になるので、積極的に案件紹介などのサポートを行う人についてもらえると安心です。
地域特化型と全国型の派遣会社はどちらが良いですか?
地域特化型と全国型にはそれぞれ特徴があり、どちらが良いかは勤務地の希望によって異なります。希望の勤務地がどこかを考え、地域特化型と全国型それぞれの派遣会社の特徴を見比べて選びましょう。
地域特化型のメリット
地域特化型の派遣会社のメリットは、3つあります。
■地元企業と強い結びつきがある
地域特化型の派遣会社は、地元企業との結びつきが強く、特別な関係を築いている可能性が高いです。派遣依頼する企業は、「この派遣会社にしか頼まない」と決めているところもあり、他社にはない好条件の求人に出会うことを期待できます。
■派遣スタッフとの距離が近い
地域特化型の派遣会社は、派遣スタッフとの距離が比較的近く、親身になった案件紹介などのサポートを期待できます。「連絡を密に取って欲しい」など、サポート重視の人におすすめです。
■企業の生の声を聞きやすい
地域の求人情報を豊富に持っているため、地元での就職には強みがあります。ネット上など一般公開されている情報だけではわからない、生の声を聞き、職場の雰囲気を把握した上で就業先を決められることもメリットです。
全国型のメリット
全国型の派遣会社のメリットを3つ紹介します。
■業界・職種が豊富にある
全国型の派遣会社は、企業側からの認知度も高く求人情報が集まりやすいため、豊富な案件を持っています。宣伝広告やマーケティングに力を入れており、事務職・販売職・軽作業など幅広い業界・職種の仕事があります。
■安心と信頼がある
全国型の派遣会社は、大手で資金力があり、安定した経営をする傾向があります。登録する側も、急な倒産の可能性が低く、コンプライアンスも問題ないと感じやすく、安心感があることも特徴です。
■福利厚生や制度が充実している
全国型の派遣会社は、福利厚生をはじめ各種制度の充実したところが多くあります。一般的な内容だけでなく、引っ越しサポートやスキルアップ研修、e-ラーニングなどを実施するところもあり、福利厚生を利用したい人には大きなメリットです。
高時給の派遣会社を選べば安心ですか?
高時給だけで派遣会社を選ぶのは注意が必要です。派遣会社で紹介される案件は、一般的なパートやアルバイトよりも高い傾向があります。
しかし、その他の条件も含めて考えた場合、支給額の下がる恐れがあるからです。案件の時給以外に見ておくポイントを、項目ごとに解説します。
残業の有無とある場合は何時間か
担当者から案件の紹介を受けたとき、残業の有無を確認しましょう。残業が可能な場合は、何時間程度かを確認し、対応可能な範囲であることをチェックします。
例えば、高時給で5時間勤務・残業なしの仕事よりも、やや時給は安いものの6時間勤務で残業ありの方が、支給額は増えます。なお、派遣スタッフとして働く場合、残業は就業規則や就業条件明示書に記載が必要です。
記載がない場合は残業を断ったとしても、問題はありません。また、36協定を締結して残業する場合、月45時間・年360時間までと決まっており、時間を超えて残業はできません。
通勤距離はどのくらいか
派遣先への通勤距離も、時給とあわせて確認がおすすめです。片道1時間以上かけて通勤すると、職場が遠すぎると感じる人は多く、通勤の負担は健康や人間関係に支障をきたす恐れがあります。
少し時給を抑えた分、通勤時間が大幅に減るのであれば、ストレスが緩和されて働きやすくなるでしょう。長い通勤時間に残業が重なると、プライベートや睡眠時間を削る状況も出てくるため、通勤距離もあわせてチェックしましょう。
契約期間はどのくらいか
派遣スタッフが契約できる期間は、最短31日から最長3年までです。時給の高さだけで決めた場合、ごく短期間で契約が終了してしまい、またすぐに新たな職場を探すことになるかもしれません。
できるだけ長く働きたいときは、契約期間も重視して案件選びをしましょう。
派遣会社選びで失敗しないためのコツは?
派遣会社選びで失敗しないためには、優先順位を事前に明確にしておくことが重要です。希望条件をひとつでも多く叶えた仕事を見つけるためにも、6つのポイントをチェックしましょう。
希望勤務地を絞る
あなたがどのエリアで働きたいか、希望勤務地を明確にしましょう。「戸建てを購入したので引っ越しができない」「地元で長く働きたい」などの理由がある場合、希望勤務地の優先度を高くすると、職場を見つけやすくなります。
希望勤務地の案件数は、地域特化型の派遣会社を選び、働きたいエリアに強い会社へ登録すると成功しやすいです。派遣会社の特徴を調べて、どのエリアに強みがあるかを確認して登録しましょう。
希望年収を決める
年収は、給与やボーナスなどの総支給額をさし、税金や社会保険料を差し引く前の金額です。時給だけで決まるものではないため、交通費の支給額や残業代なども含めた仕事探しが必要です。
「前職よりも年収アップしたい」「家族がいるので、最低このくらいは年収が必要」など、おおよその希望年収をまとめておくと、応募先を絞りこめます。勤務日数や時間などにより、収入は変化するため、他の条件はどこまで妥協できるかの検討も必要です。
安定性を確認する
登録する派遣会社は、この先も継続して案件紹介がありそうか、安定性を確認しましょう。会社自体がなくなってしまうと、仕事の紹介も受けられません。
大手の派遣会社は知名度が高く、資金力もあり安定性も期待できます。地域特化型の派遣会社であっても、地元企業との強い結びつきがあり、長く続いているところもあります。
企業規模や設立からの長さなども含めて安定性をチェックし、登録先を確認しましょう。
福利厚生の内容を確認する
提供される福利厚生は、派遣会社ごとに異なるため、求める内容があるかを確認して登録します。年次有給休暇の取得・社会保険や雇用保険への加入・定期健康診断や健康相談・産前産後休暇や育児休業・慶弔見舞金などの有無をチェックし、納得のいく内容であれば登録しましょう。
また、宿泊施設やレジャー施設を割引で利用できるなど、各派遣会社ならではの福利厚生もあるため、確認がおすすめです。
事前に評判をチェックする
興味のある派遣会社を見つけたら、事前に評判を見ておきましょう。公式サイトに掲載された利用者の声や口コミのほか、レビューサイトやSNSなども参考になります。
ただし、口コミはあくまで個人の見解によるところが大きく、誰しも同じように感じるとは限りません。主観的な内容は、あくまで参考程度にとどめましょう。
良い口コミと気になる口コミをどちらもチェックし、公式サイトの情報などを参考にして登録先を選びましょう。
複数の派遣会社へ登録する
優先条件がいくつもあり、どれも欠かせない場合は、複数の派遣会社へ登録する方法があります。派遣会社ごとの強みをチェックし、タイプの違う複数の派遣会社から求人を紹介してもらいます。
その分、担当者との連絡回数が増えるため、確認する手間は増しますが、理想の案件に出会う機会は広がるでしょう。複数登録して仕事探しをする場合は、ダブルブッキングを避けるためにも、担当者へ伝えておくことがおすすめです。
派遣会社の選び方まとめ
派遣会社の選び方は、会社名よりも「条件との一致度」で判断することが重要です。仕事探しの希望条件を最初にはっきりさせ、優先順位をつけます。
どの程度まで妥協できるかを考えておくと、複数の案件で迷ったときにもスムーズです。
派遣登録して担当者からの案件紹介が始まったあとは、返信がない・対応が遅い・話がうまく通じないなどがないか、対応の確認もしましょう。紹介を受けた案件は時給の高さだけで判断せず、勤務地や業界・職種、交通費の支給額、福利厚生の充実度などを総合的に見て決めると安心です。
地方で安定して働きたい人は地方の求人に強い派遣会社を、首都圏で働きたい場合は、全国型や都市部の求人数が多い派遣会社を利用すると、勤務地を絞って仕事探しができます。まとめると、ポイントは4つです。
・希望条件を明確にする
・担当者対応を確認する
・時給だけで判断しない
・地域特性を考慮する
4点を把握して、納得のいく派遣会社選びと仕事選びをしましょう。